制作小噺


jizueの「eat faker」という曲から描いた絵です。アゲハチョウを食すアゲハモドキ(蛾)です。

jizueの「trip」という絵から描いた絵です。嘘ばかりついて過ちを犯してきた(trip)狼少年が、自分が狼になったと幻覚を見る(trip)絵です。

二人とも糸電話を耳に当てているので相手の声が聞こえません。ハナビシソウの花言葉は「私を拒絶しないで」。

「旅立つきみに」

右の女の子が旅立つ前に左の女の子が身だしなみを整えてあげています。左の子はあの世の使者なのか、右の子には友がもうこのようにしか見えないのか。彼岸花の構造を理解して描くのに苦労し、5回描きなおしました。

「歌舞忌町」

なんとも言えないださいタイトルで気に入っています。ネオンびかびかの悪趣味なあの世に来てしまいうんざりしている死者の絵です。死者はうんざりするあまりネオンによる案内を見逃しており、地獄方面に向かおうとする死者を右から伸びる手が引き留めています。

「晩夏」

夏を殺して終わらせる絵です。

「womb」

細胞分裂や母に優しく包まれ守られる様を表現しました。

「藤雨」

藤の花を雨に見立てました。青春時代に感じた孤独や微妙に距離のある友人関係、人前で本音を言えずにいた自分を表現しました。

「ペスト医師の追憶」

裏設定。ペスト医師が診ていた恋仲の女性患者は亡くなってしまいますが、蝶として再生し、再会したペスト医師はその面影を見ます。ペストマスクのレンズに女性が映っています。元のタイトルは「再会」でした。

「すとろべりーぱんけーき」

かわいい×グロテスクな絵が描きたくて描いた絵です。パンケーキにたっぷりかかったストロベリーソースは、どろりと流れる血みたいだなあと思います。きっと中には女子高生が挟まれていて、その血とソースが混ざり合って流れているんだなあと思いました。女子高生を挟む絵は、今後シリーズで描いていきたいです。

「Aquarium」

水族館が大好きでよく行っていました。大水槽をぼーっと眺めていると、水槽の中に入り込んだように感じることがあります。水族館の薄暗い中で水槽を眺める人たちの顔が水槽からの光でぼんやり明るく光っている様子が幻想的で好きです。

「激情」

様々な激しい感情が抑えきれずに溢れ出してくる様を表現しました。

「キミまでの距離」

谷川俊太郎氏の「二十億光年の孤独」という詩からイメージを膨らませました。東京で仕事をしていたころ、帰り道でふと夜空を見上げると、たくさんのビルに明かりが灯っていたり、周りにたくさんの人がいるにも関わらず、広い宇宙の中で地球の生命だけが孤独なように感じた経験を元にしました。キミとは他の星の生命体でもあり、近くにいるのに遠い人の心でもあります。

「夏の標本」

蝶の羽の柄に夏の風景を描きました。ひまわり、朝顔、海、天体観測です。雑誌や包装紙などを切り抜いたりちぎったりして貼り、さらにその上から油絵具で加筆しました。

「救いの手」

ひどく落ち込んだ時だけ描くようにし、「救われたい」と願ってしまうときの純粋な憂鬱だけを詰め込みました。

「存在の証明」

目のハイライトにシルバーとゴールドの絵の具を使用しています。周りに埋もれない意志の強い瞳を表現しました。

「紳士」

山羊が好きで、スーツを着せた絵を何枚か描いています。那須に旅行に行ったときに牧場で撮った山羊がとてもかっこよくて好みだったので、その写真を元に描きました。普段は下書きと完成した絵がガラッと変わることが多いのですが、この絵は頭の中でイメージががっちり決まっていたので、下書きからそのまま完成に至った絵です。今後、もっといろんな種類の山羊にスーツを着せたいです。

「ふたくちくん」

簡略化した表現と混ぜることでリアルなグロテスクさを強調しました。歯茎がポイントです。3年前の落書きを元に描いた絵です。

「ざわめき」

THE BACK HORNの「8月の秘密」という曲をイメージして描いた絵です。夏のひっそりと閉ざされた場所での秘密のやりとりです。木漏れ日の表現が難しかったです。

「楽園」

ハワイ島のジャングルで撮った写真を元に描きました。「楽園(笑)」という絵です。含みのある表情が出せて気に入っています。赤い実はビーフステーキヘルコニアという植物です。

「メッセージ」

顔を途中で切る構図で人物が描きたいという考えから描いた絵です。はじめは電話ではなくタバコを吸う女性でした。珍しく茶色がかったあたたかみのある色でまとめました。口紅の色が気に入っています。留守電に残された昔の恋人のメッセージを聞いている姿をイメージしました。

「グッドバイ」

今いる場所から新しい場所へ出ていくようなイメージで描きました。コントラストばきばきに描けたところが気に入っています。

「Lost」

少年とグロテスクな植物が描きたくて描いた絵です。植物はフリーセアです。服の色と肌の色が決まらずに苦労しました。己の道に迷うことと大人になる途中で何かを失くしてしまう少年をイメージして「Lost」というタイトルにしました。後半はCombo Pianoの「Crayon Box」を聴きながら描きました。

「SUMMER」

クラゲの触手って女性の髪がなびいてるみたいだなあ、と思って描いた絵です。夏のハッとする一瞬を切り取ったような絵になるよう意識しました。クラゲの種類はタコクラゲです。クラゲの構造を把握するのが大変でした。雲を描く楽しさに目覚め、これ以降雲をよく描くようになりました。

「微熱」

アカクラゲの女の子が赤い体で微熱の目眩から長い髪をなびかせて倒れる姿は美しいだろうと思い描きました。

「きれいな言葉」

百均で買ったデコレーション素材を貼りつけています。安っぽい綺麗な言葉しか吐き出せない自分に苦しんだ経験から描きました。

「Like a dream」

グレイッシュな色づかいに目覚めるきっかけになった絵です。植物はクルトンです。午後の眠くなるようなやわらかな雰囲気を出したいと思いました。

「JOY」

新年の「元気が出る絵を描く」という課題で描いた絵です。盛岡市内のふくろうカフェで撮ったアヒルの写真を元に描きました。はじめての色面構成、面相筆で最初から最後まで仕上げた作品です。楽しく行進しているアヒルたちの絵です。YUKIの「JOY」を聴きながら描きました。